6歳以上 | 1~8人 | 10~30分 |
ゲーム名 | : | 渡る世間はナベばかり |
ゲーム概要 | : | 「ワタナベのナベの部分の神経衰弱」 |
制作 | : | アークライト http://www.arclight.co.jp/ag/ |
ゲームデザイン | : | 中村誠 |
ボドゲ感想
土曜日に知り合いのちょっとしたボドゲ会に参加してきました。市民センターの和式を借りて開催、そんなにガチガチなボードゲーム会というわけでも無いのでゆる~いゲームが揃ってました。
他の参加者の方が持ってきていたのを軽く撮影。ゲーム説明も探り探りな感じで、軽いゲームをちょっとずつプレイしてみるといった会です。
写真の左のほうにある「理想の天職ポーカー」というのが結構面白かったです。
最初に職のテーマを決めて、プレイヤーが会社の人事となって5枚のカード全てを使いながら自社をプレゼンするといったゲーム。キャット&チョコレートのような会話力やら発想力が重要なタイプです。みんな結構ネタに走ったプレゼンを行っていました。
最終的に皆が転職したいと思わせたプレイヤーが勝利です。今回やったのは「鍛冶屋」と「オカマバー」というなんとも難しいテーマ。
中人数のボドゲ会はどうしても全員参加できるゲームは限られていますので、いくつか卓が分かれます。
みんなが楽しそうなゲームをプレイしている中、私たちは端の方で悪魔のゲームを展開していた。
「渡る世間はナベばかり」
神経衰弱というゲームである。2枚1組のカードが24組、合計48枚のカードを使って遊ぶ神経衰弱である。裏向きのカードは全て「渡」と書かれている、これを表にすると「邉」や「邊」、「邉」と言った文字が出てくるのだ。つまり、このナベ部分を覚えていかなければならない。これだけで十分地獄が感じられるはずだ。
正直に言うと、初見では全く覚えられない。
みんながワイワイと4人用ゲームや5人用ゲームを楽しむ中、我々余った3人は永久にこの地獄を繰り返していた。
そして少しずつだがコツを掴み始める。なんとか記憶に残るようにナベを解釈していけば良いのだ、これはワタナベさんが有利だと言う点だろう。自分の名前に使われているナベであればそれだけで覚える引っかかりになる。
「点2のジワルカタ」「点1ウルカタ」「ワハロ点2」「点1白」「ジ穴カタ」
次々に飛び出す謎のワードがゲームを進化させていく、我々を新しい世界へと導く。少しずつナベの字が崩壊してきて分類ができるようになってくるのだ。これは新感覚だ。
後半には膠着しきっていた盤面を覚醒したM氏が16枚取りで終わらせてきた。
全てがめくられた時には勝利や敗北といったモノよりも「解放」という単語が頭をよぎる、そんなゲームであった。
今回プレイしたのは一番オーソドックスな神経衰弱だが、他にも表を向けた状態でプレイするルールやスピードを競うルールなども用意されていた。神経衰弱で神経が衰弱するのを楽しむのも面白いが、一度プレイすると1か月はワタナベという文字を見たくなくなる病にかかる。簡単なルールで理不尽さだけを味わおう。
感想
・ルール説明が超簡単
・英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語のルールも付いている
・手軽に地獄を味わえる
・終わる前から神経の衰弱現象
・まじめにやらないと一生終わりそうに無い
漢字に使われる「ウ」「ハ」「ロ」「自」などを言葉として記憶できるが、英語圏だと似たような文字が無い。何と置き換えて覚えるのか、はたまた形で覚えるのか。
スーパーボーナスナベの「辺」が無くなってから皆が覚醒し始めるので、この現象もなかなか面白い。
わかりやすい辺(ベンと呼んでいた)がある間は、他のナベが認識できないのだ。こういった点も奥が深いゲームなのかもしれない。
脂ギトギトの料理よろしく、少し時間が経ったらまたあの地獄を味わいたいと感じさせる謎の中毒性であるゲームであった。
こんな時におすすめ
参加者が全員神経が研ぎ澄まされたワタナベである