SAGA THE STAGE~七英雄の帰還~の感想

10月にロマサガ2が原作の舞台を見てきました。3の舞台以来ですが、ネタバレ有りで感想を残しておこうと思います。

2017年のロマンシング サガ ザ ステージ ~ロアーヌが燃える日~から1年経って、ついにロマサガ2が原作の舞台「SAGA THE STAGE~七英雄の帰還~」が上演された。今回は前作「ロアーヌが燃える日」で銀の手のシャールを演じていた佐藤アツヒロ氏が座長を務めての舞台である。

ロマサガ2の舞台化という事でまず思い浮かぶのはどこからどこまでを舞台に落とし込むのかという点である。前作がほぼストーリー通り最終ボス手前まで、といった感じだったので今回も原作ストーリーに沿って進むものかと思っていた。実際はゲーム部分が2部に全て詰め込まれており「七英雄の帰還」というタイトル通り、原作での敵役となる七英雄たちの視点で描かれるストーリーであった。

七英雄視点のストーリー

まず舞台での主人公は「ノエル」という点がなかなか興味深い。リーダーであるワグナスと共に七英雄を結成した一人であるが、原作では話の通じるボスとして比較的印象に残りづらいキャラではあった。それでもボクオーンやダンターグ、ましてやクジンシーが主人公と言われればそれは違うな……という感じであり、舞台化を通してノエルのイメージがかなり変わったのも事実である。

正直な所、他の七英雄の関しても大きくイメージが変わった。ただのボスキャラと思っていた各キャラクターにも背景があり、それをストーリーに起こしてくれたのはファンにとっては非常に嬉しい。七英雄のストーリーはソシャゲである「エンペラーズ サガ」である程度出ていたらしいのでそれも関係しているらしい。

いざサンケイホールブリーゼへ


前作舞台と同じく、大阪公演はサンケイホールブリーゼである。チケットの抽選に落ち続けてしまったので千秋楽には行けなかったが、ほぼ満員。グッズ付きS席をスクエニカフェで購入したのだが、後ろのほうという絶妙な場所でした。


グッズ付きチケットのアクリルライトガチャである。七英雄のうち誰を引くかで大きく変わるリアルガチャである。私は原作ゲームではクジンシーがお気に入りなので是非とも欲しい所だ。とりあえず公演パンフレットと舞台台本を購入して席に向かう。観客の割合は女性と男性が半々という、前回に比べて男性比率が高かった。

上演は2時間50分


2部がゲーム原作を丸ごと再現しつつ、七英雄たちのドラマも入るという展開なのだが、やはり時間がカツカツなのか原作プレイしていないとどんどんと歴史が進んで行くので時代の把握が難しい。それでもゲームストーリーを最初から最後まで1時間40分でまとめろと言われれば無理難題だと思うので特に不満もなくうまくまとめたシナリオだと思う。

原作ファンを喜ばせるシーン多数


パンフレットから、最終世代のパーティキャラもマニアックな所かつストーリーに重要な人選といった所である。一見して色物パーティに見えるが理にかなってると思わせてくるのが実に良い。

1部の七英雄(古代人)の世界を描いたストーリーは原作では少ししか語られていなかったり、エンペラーズサガの設定を知らなかったり、と新しい七英雄のイメージが出来上がった(やはり原作だと七英雄同士の絡みなんかはほとんど無いので)。七英雄以外の古代人なんか原作だとオアイーブとサグザーの名前がちょっと出るぐらいですからね。オアイーブの父なんかはすごいキャラが立っていて良かったです。

個人的に気に入ったシーン

・七英雄の絆、血の誓いなど敵とは思えないストーリー
・武器デザインがカッコいい、最終皇帝(女)の時に貰えるムーンライトとかも渋い
・全体を通しての殺陣シーン
・LP1のソウジ「たったひとつの命をどこで燃やすかぐらい──己で決める。」
・むちゃくちゃ上手いボクオーンのヨーヨー(世界チャンピオン)
・ヴィクトール vs クジンシー
・喋るヒラガ
・ノエル vs サグザー

「流し斬りが完全に入ったのに……」


ロマサガ2を語る上で欠かせないクジンシー。ソウルスティールという技を受けた相手は絶命するため、これを見切るためには命をかけて伝えるしかない。ロマサガ2のシステムである皇帝継承の秘術「伝承法」の導線としても序盤で戦う事になるボスキャラだ。私の中ではレオンの留守中にアバロンに攻めてきたクジンシーとヴィクトールが戦うシーンが凄く印象に残っている。

ヴィクトールは巻き打ち!流し斬り!と序盤ではそこそこの技を使って立ち向かうのだが、原作ではその技を受けている最中クジンシーは喋らず。「ほーなかなかやるな。だが、まだ若い」と言いソウルスティールを放つ。このソウルスティールによってヴィクトールは絶命するのだが、その辞世の句が「流し斬りが完全に入ったのに……」なわけだ。

当時の私からすれば「流し斬り」なんてまるで野球の流し打ちみたいなショボい技で倒せるわけないじゃん、と感じていたし「完全に入った」の部分もミスしなかったぐらいにしか受け取っていなかった。しかし、この「完全に入ったのに……」というセリフは実はすごく深いセリフである。ヴィクトール自身が“完全に入った”という事を意識する、にも関わらず倒されているのだ。もしクジンシーが流し斬りを軽く受け流していればヴィクトールは“完全に入った”とは思わないはずだからだ。つまり完全に入った流し斬りでヴィクトールは勝利を確信、もしくは自分が優位な立場であると考えられていた。

また「流し斬り」には腕力低下の付加効果があるため、この腕力低下デバフが入った事を「完全に入った」とする声もある。腕力が関係しない技によって敗北した事を伝えようとしていたという可能性もあるわけだ。どちらにしろ完全に入っていた“のに”敗北した事をレオンに伝えるための超重要なセリフなのは間違いない。これによってレオンがオアイーブの持ってきた伝承法という秘法に賭けてみる事や、七英雄との長き戦いが始まる最初の因縁となる事などすべての始まりともいえるだろう。

そんな私イチ押しのシーンが舞台でどう再現されるのか、2部が始まった所からワクワクしていたわけである。そもそもクジンシーのキャラが1部を通して原作時のイメージと大きく飛躍してしまっているので、長年の時を経て七英雄がどういう感じで再登場するのかという点も気になっていた。

ヴ「巻き打ち! ならば、これでどうだ! 流し斬り!」
ク「これは心地いい、そよ風にあたっているようだ」

思っている以上にクジンシーは余裕な感じであった。その後無事にジェラールにやられていました。クジンシーは原作だと最初に倒すことになり、年代ジャンプで復活するという点もあるんですが、残念ながら舞台版では……。

七英雄の目的は

七英雄はラスボスであり、倒す事によってゲームはエンディングになるわけです。もう1部から七英雄の一人「ノエル」の視点で描かれてきたストーリーからすると、どう考えてもバッドエンドにしかならないんですよね。舞台を見ている途中にこれに気づいて、見終わった後の感想どうなっちゃうんだろうとか色々思ってました。

でも2部にあるノエルとサグザーが戦うシーンで思い出しました、七英雄は救世主である事を。

舞台版は通常のエンディングのさらにその先がありました。過去か未来か、戦乱の時代に七英雄たちが戻ってくると。

魅せられましたね


ちなみにガチャの結果はノエルでした。主人公ゥー!
言い忘れてたけど1部の最初のオープニングアクトですでに軽く泣いていました。全体的に涙がこぼれます、サガ泣き。

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