13歳以上 | 1人 | 10分 |
ゲーム名 | : | わんおぺ |
ゲーム概要 | : | 「ブラック営業体験型牛丼ソリティア」 |
制作 | : | へりくつ工房 http://hlkt-kobo.net/ |
ゲームデザイン | : | HLKT工房 |
オンラインマニュアル | : | http://hlkt-kobo.net/works/one-ope |
ゲーム内容
今回紹介するのは珍しい1人用ゲームである「わんおぺ」だ。簡単に言うとトランプカードで行うソリティアのようなゲームだ。制作者も牛丼ソリティアと書いている。
某牛丼チェーン店をイメージさせるカードと所々に描かれたブラックなワードが労働意欲をそそる。
来客を全て捌き切るか、1つの場所に6枚以上のカードが置かれた時にゲームは終了になる。
ワンオペとは
まず最初にワンオペとは何か説明しておこう。これはワンマンオペレーションを略した言葉である。バスなどの「ワンマン」表記などが有名だ。
飲食業のワンマンオペレーションと言えば某牛丼チェーン店で有名になったブラックな手法である。人件費を抑えるために来客の少ない深夜や昼過ぎに店の接客、配膳、調理、片付け、掃除などを1人で行うというものだ。
もちろん接客の質は落ちるし、防犯面でも良くない。実は私もS家でワンオペの経験がある。
ゲーム準備
4つの場所カード(来店、調理中、会計待ち、片付け前)に来客デッキからターンごとに来客カードが置かれていく。
ここに置かれた来客カードをWorkカードを手札から使い、移動させていく。来客デッキを全てゲーム外に移動させればゲーム終了だ。
Workカードは接客、調理、会計、仕事の4種類だ。各Workカードはそれぞれコストが設定されており、適切な場所に使う場合には最大限の効果を発揮する。
仕事カードはどこにでも使える2コストのカードなので、使いどころを上手く調整してコスト不足にならないようにしよう。
ゲーム進行
ターンにできる行動は接客、調理、会計の3つから1つを選んでプレイする。ゲーム開始時には【来客】に3枚のカードが裏向きで置かれている、まずは【来客】から【調理中】に移動させよう。
来客カードを移動させるには1枚につき接客コスト1を使い移動させることができる。移動させる際に表向きにしよう、ここでお客様が何を注文するかが判明するのだ。
お客様が注文する商品は4種類ある。
【牛丼】調理:1 会計:1 片付:1
【サケ定食】調理:2 会計:1 片付:2
【牛丼弁当】調理:2 会計:1 片付:0
【牛鍋定食】調理:3 会計:1 片付:3
やはり牛鍋定食をいかに処理していくかが重要である。来客カードの残り枚数のカウントも重要なのだ。終盤になると何が残っているかが重要になってくる。
同じように【調理中】からは調理コストを、【会計待ち】からは会計コストを、【片付け前】からは接客コストを使い移動させることができる。
何か行動すれば「はい、いらっしゃいませ!」と元気よく挨拶をしながら来客デッキから1枚を移動させる。これがターンの流れである。
客との心理戦
来客デッキからカードが無くなってからが本当のゲームの始まりだ。ここからは毎ターン移動させることができない横向きのカードが追加されていく。
ゲーム失敗の終了条件である「1つの場所に6枚以上のカードが置かれる」がじわじわと迫ってくる。さながら午前9時に行う報告書の記載のように押し迫ってくる。
来客デッキが無くなった後、1つの場所の縦向きカードが移動させて全て無くなると、移動させたカードの場所に横向きカードが追加される事になる。
この点が重要であり下手に一気に動かすと6枚以上という条件が達成してしまうので、最終局面に合わせてそういう点も調整していかなければならない。
感想
・牛丼バイトの仕事の組み立てがよく再現できている
・ソリティアよりも牛丼感がある
・友達がいなくても楽しめる
・ワンオペのトラウマが蘇る
・達成できなかった時の悲しさ
牛鍋定食が積み上がると詰む所も良い、たとえ牛鍋ラッシュを処理できたとしても後半にWorkカードという体力が息切れしてクリアできないのだ。
バリアントルールである「1ターンに来客が2枚」だとか「終了条件は一つの場所に5枚以上」などはもう労基に駆け込むレベルでクリアできない。
通常ルールでクリアできるかできないかの絶妙なラインで調整されているので、相当先読みできるようにならないと追加ルールは厳しいだろう。
ワンオペで捌いた1時間42人の記憶が蘇ってくるのでワンオペ経験者にはなかなかの無理ゲー感が理解できる。
ブラックな職場では「俺は1時間に36人捌いたぜ」「いや俺は40人」といったブラック自慢が蔓延していた、震え上がる。
こんな時におすすめ
ゲーム会を開催したのに誰も集まらなかった時